- 2026年10月6日
【役員法令試験対策】貨物自動車運送事業報告規則第2条の2(運賃及び料金の届出)を過去問から解説|重要条文シリーズ③
役員法令試験に合格するには、過去問の分析・攻略を欠かすことは……
役員法令試験に合格するには、過去問の分析・攻略を欠かすことはできません。
この記事では「重要条文シリーズ」として、過去問を分析して頻出の条文と過去問を取り上げ、法令試験突破に必要な知識の習得の一助になればと思います。
今回は、貨物自動車運送事業報告規則第2条(事業報告書及び事業実績報告書)を取り上げます。
関東運輸局が公開している令和3年5月から令和8年7月までに実施された計32回の試験問題を分析した結果、貨物自動車運送事業法報告規則(以下「報告規則」といいます。)第2条に関する問題は延べ19問出題され、今回の分析で出題回数が多かった条文の一つでした。
(事業報告書及び事業実績報告書)
第2条 貨物自動車運送事業者(貨物軽自動車運送事業者を除く。)は、次の表の第一欄に掲げる事業者の区分に応 じ、同表の第二欄に掲げる国土交通大臣又はその主たる事務所の所在地を管轄する地方運輸局長(以下「所轄地方運輸局長」という。)に、同表の第三欄に掲げる報告書を、同表の第四欄に掲げる時期に提出しなければならない。

2 前項の事業報告書は、事業概況報告書(第一号様式)並びに貸借対照表、損益計算書及び次に掲げる財務計算に関する明細表とする。
⑴ 一般貨物自動車運送事業損益明細表(第二号様式)
⑵ 一般貨物自動車運送事業人件費明細表(第三号様式)
3 第1項の事業実績報告書は、貨物自動車運送事業実績報告書(第四号様式)とする。
報告規則第2条は、貨物自動車運送事業者(貨物軽自動車運送事業者を除きます。)に対して毎年提出が求められる報告書の種類、提出先及び提出時期を定めています。この記事では、一般貨物自動車運送事業者に関する規定を中心に解説します。
事業報告書及び事業実績報告書は、法令に基づいて提出しなければならない報告書です。提出期限と報告対象期間を正しく理解し、期限内に提出することが重要です。。
この2つの報告書については、以下のような特徴があり、整理して理解しておく必要があります。
| 事業報告書 | 事業実績報告書 | |
| 目的 | 財務状況の報告 | 輸送実態の報告 |
| 提出期限 | 毎事業年度の経過後(決算終了後)100日以内 | 毎年7月10日 |
| 報告対象期間 | 各社の事業年度 | 毎年4月1日から3月31日までの期間 |
| 報告様式 | 事業概況報告書(第一号様式)その他財務資料 | 貨物自動車運送事業実績報告書(第四号様式) |
| 性格 | 財務の健康診断書 | 現場の通信簿 |
これまで出題回数の多かった問題をいくつか挙げていきます。
なお、「問題番号」は、出題された「年」、「月」、問題の「番号」を記載したものです。
例)「R8-5-16」の場合、「令和8年5月」実施も問題「16」を意味します。
また、出題回数とは、本件分析期間(令和3年5月実から令和8年7月までに実施された計32回)の中で出題された回数を記載しております。
問題番号:R8-7-30、R8-1-30、R7-7-26、R7-5-28、R6-5-26、R5-3-26、R4-5-30(※)、R4-11-30(※)、R3-11-30(※)、R3-5-26(※)
(※)は、問題文は同一であるが、選択肢の順番等を変えた類似問題
《問題》
貨物自動車運送事業報告規則に貨物自動車運送事業者(貨物軽自動車運送事業者を除く。)は、事業報告書及び事業実績報告書を決められた時期に提出しなければならないとあるが、一般貨物自動車運送事業者が提出する当該報告書の報告期間及び提出時期を次の①から③より1つ選び、( )内にその番号を記入しなさい。
・事業報告書は、( A )に係るものを( B )に( C )へ提出する。
・事業実績報告書は、( D )に係るものを( E )に( C )へ提出する。
① A:毎年4月1日から3月31日までの期間
B:毎年7月10日まで
C:所轄地方運輸局長
D:毎事業年度
E:毎事業年度の経過後100日以内
② A:毎事業年度
B:毎事業年度の経過後100日以内
C:所轄地方運輸局長
D:毎年4月1日から3月31日までの期間
E:毎年7月10日まで
③ A:毎事業年度
B:毎事業年度の経過後100日以内
C:国土交通大臣
D:毎年4月1日から3月31日までの期間
E:毎事業年度の経過後100日以内
【正解・解説】
正解:②
解説:報告規則第2条のとおり。
各報告書の提出時期、対象期間を問う問題です。
「事業報告書」は事業年度単位で100日以内、
「事業実績報告書」は前年4月1日から3月31日までの期間について7月10日まで
問題番号:R7-3-15、R6-9-20、R6-3-25、R5-9-17
《問題》
貨物自動車運送事業者(貨物軽自動車運送事業者を除く。)は、事業者の区分に応じ、指定された報告書を、指定された時期に提出しなければならないが、毎事業年度に係る事業報告書は、事業者の事業年度の経過にかかわらず、毎年7月10日までに提出しなければならない。
【正解・解説】
正解:×
解説:「事業報告書」は、毎事業年度経過後100日以内に提出しなければなりません。
設問の内容は「事業報告書」についての説明です。事業報告書は、決算終了後100日以内に提出する「財務状況」に関する報告書です。
「毎年7月10日まで」は事業実績報告書の提出期限であり、事業報告書の期限ではありません。
問題番号:R8-3-21、R7-7-11、R6-11-14
《問題》
貨物自動車運送事業報告規則第2条第1項の事業実績報告書は、事業概況報告書(第一号様式)並びに貸借対照表、損益計算書及び次に掲げる財務計算に関する明細表とする。
1 一般貨物自動車運送事業損益明細表(第二号様式)
2 一般貨物自動車運送事業人件費明細表(第三号様式)
【正解・解説】
正解:×
解説:設問は、事業報告書の内容を事業実績報告書の内容として記載している点が誤りです。事業報告書は、決算終了後100日以内に提出する「財務状況」に関する報告書です。
問題番号:R8-5-9、R7-11-3
《問題》
一般貨物自動車運送事業者は所轄地方運輸局長に、毎事業年度に係る事業実績報告書を、毎事業年度の経過後100日以内に提出しなければならない。
【正解・解説】
正解:×
解説:事業実績報告書の期限を100日以内としている点が誤りです。100日以内なのは「事業報告書」です。
設問の「事業実績報告書」との記載は誤りです。
貨物自動車運送事業報告規則第2条では、事業報告書と事業実績報告書の違いを正確に理解しておくことが重要です。特に、次のポイントを押さえておきましょう。
・「事業報告書」:毎事業年度の経過後100日以内
・「事業実績報告書」:毎年7月10日まで
「100日以内」と「7月10日まで」を取り違えないように注意してください。
事業報告書は、毎事業年度に係るものです。
一方、事業実績報告書は、前年4月1日から3月31日までの期間に係るものです。
会社の決算期にかかわらず、事業実績報告書の対象期間と提出期限は、条文に定められた期間・時期であることを押さえておきましょう。
事業報告書は、事業概況報告書(第一号様式)のほか、貸借対照表、損益計算書、一般貨物自動車運送事業損益明細表(第二号様式)及び一般貨物自動車運送事業人件費明細表(第三号様式)で構成されます。
これに対し、事業実績報告書は、貨物自動車運送事業実績報告書(第四号様式)です。
試験では、2つの報告書の名称だけでなく、報告書の内容を入れ替えた問題にも注意しましょう。
今回は、貨物自動車運送事業報告規則第2条(事業報告書及び事業実績報告書)について、過去問を通じて解説しました。
役員法令試験では、2つの報告書の提出期限や報告対象期間を入れ替えた問題が繰り返し出題されています。それぞれの違いを整理し、正確に覚えておきましょう。
また、提出する報告書の内容や提出先についても、貨物自動車運送事業報告規則第2条の規定を確認しておくことが大切です。 このサイトでは、今後も役員法令試験の過去問を分析し、出題頻度の高い条文や重要な論点をシリーズとして解説していきます。
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